2019年7月1日制限

エンディミオンデッキ考察(入門編)

今回は新環境が始まって以来、徐々に存在感を増している「エンディミオン」デッキの考察をしていきたいと思います。

アーキタイプ自体は、今年の春の「ストラクチャーデッキR-ロード・オブ・マジシャン-」の発売以降、ずっと存在していたものの、今まであまり目立ってはいませんでした。
しかし、ここにきて一躍、注目のデッキとなってきており、間違いなく、今最もホットなデッキの一つといえるでしょう。
本記事では新環境で注目されている理由なども合わせて考察していきたいと思います。

それでは、まずは「エンディミオン」デッキを構成するキーカードを確認していきましょう。

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そもそもエンディミオンってどんなデッキ?

「ストラクチャーデッキR-ロード・オブ・マジシャン-」で新しく生まれた「エンディミオン」と名のついたカード群をギミックの中心に据えたデッキです。

このストラクチャーデッキのコンセプトは、リメイク前と同じく魔力カウンターが中心ですが、新たにペンデュラムデッキの要素も取り込んでおり、新規収録収録されたテーマのカードは全てペンデュラムモンスターの魔法使い族です。

魔力カウンターを貯めるカードを盤面に設置すると、ペンデュラム召喚の準備を整える過程で、自然と魔力カウンターが貯まっていくようにデザインされています。
元々、コンボデッキの側面が強いペンデュラムというギミックに魔力カウンターギミックも取り込むという挑戦的なデザインといえるでしょう。

これらの性質から、「魔力カウンター」、「ペンデュラム」、「魔法使い族」といった幅広いサポートを受けられるため、デッキ構築に幅を出せるのが特徴です。

 

主な「エンディミオン」カード

エンディミオンの共通効果

「創聖魔導王 エンディミオン」以外のペンデュラムモンスターは同名カードを含めて1ターンに1度しか特殊召喚できず、以下の共通するペンデュラム効果を持ちます。

(1):自分または相手が魔法カードを発動する度に、このカードに魔力カウンターを1つ置く。
(2):このカードの魔力カウンターを3つ取り除いて発動できる。
(特定の場所)の魔力カウンターを置く事ができるモンスター1体とPゾーンのこのカードを特殊召喚し、その2体に魔力カウンターを1つずつ置く。

創生魔導王エンディミオン

ストラクチャーデッキRで新しくリメイクされたエンディミオンです。

スケールの効果は、魔力カウンターをコストに、スケールから自身を特殊召喚し、その後フィールドのカードを対象を取らずに破壊するというもの。
モンスター効果の方は魔法・罠へのカウンター、対象・破壊耐性、破壊時のサーチ効果となっています。

スケール効果、モンスター効果の全てが優秀であり、間違いなくデッキのエースカードです。
先攻展開では、耐性持ちの妨害役、後手からは1枚で戦況を変えるフィニッシャーとしての運用が可能な柔軟性は見逃せません。

特に、スケール効果の、特殊召喚を行いフィールドのカードを破壊する効果は、一連の処理であり、発動に成功すればエフェクト・ヴェーラーや神の通告、その他のモンスター効果への妨害を受けずに展開、除去を行える点は評価が高く、妨害の方法が非常に限定的なのは他のカードが持たない強みです。

また、展開後に「ヘビー・メタルフォーゼ・エレクトラム」からサーチ、展開を行うことで、妨害を踏み切った後にこのカードを通す動きも可能であり、ペンデュラムテーマの強みも十分に活かせるデザインとなっています。

更に、破壊時の効果で後述の「魔力統轄」をサーチすることで、疑似的に自身をサーチすることも可能です。
そのため、息切れを気にせず、積極的に盤面に送り込むことができます。

サーヴァント・オブ・エンディミオン


スケール効果でデッキからリクルートを行えるカードです。
魔力カウンターというニッチなギミックを条件にしているだけあって、リクルート範囲は相当広く、デッキのキーカードである「創生魔導王エンディミオン」を直接リクルートできます。

それだけでなく、相性のいい「魔導獣」といった他テーマのカードも触れるのは魅力です。
魔力カウンターギミックを共有できるカードでデッキを組む意義になるカードです。

スケール効果に増殖するGがプレイされたとしても、リクルート対象を変更することで、その盤面に応じた適切なカードをプレイし、被害を軽減できるのは展開要員として重要な要素でしょう。

スケール効果が優秀な反面、モンスター効果はほぼおまけといってもよいでしょう。
ただ、スケールに戻る効果は増殖するGを撃たれた際に、リソースを回復することができるので、保険としては悪くありません。

マギステル・オブ・エンディミオン


こちらは、スケール効果でエクストラからの展開が可能です。

エクストラのモンスターを展開するのでエクストラゾーンを埋めてしまうのが難点ですが、邪魔になれば、仕事が終わった後にエレクトラムに変換してしまえば問題はないでしょう。
最低限の打点があるので、戦闘を行いながら、魔力カウンターを貯められるのは地味にありがたいですね。

また、デッキからのリクルート効果もかなり重要で、フィールドの魔力カウンターをボードリソースに変換できます。
こちらも増殖するGに対するストップ方法としては悪くないのですが、魔力カウンターを多く消費してしまうので後続が息切れする可能性があり、乱発はできないでしょう。

貴重な上スケール要員でもあり、スケールに戻る効果もありがたいものです。

エンプレス・オブ・エンディミオン

最後のエンディミオンカードです。
スケール効果は手札からの特殊召喚ですが、ペンデュラムデッキという特性上、手札からの展開はあまり重要な要素とは言えません。
そのため、下スケールとしての運用が基本となり、スケール効果はオマケ程度の運用を心掛ける方がよいでしょう。

重要なのはこれまでの2枚と違って、モンスター効果がメインの運用となるところです。
下級エースに殴り負けない1850という打点に加えて、フィールドに出た時のバウンス効果と破壊時のリソース回収能力はフィールドでこそ真価を発揮します。

バウンス効果は破壊を介さないため、「創生魔導王エンディミオン」で処理できないカードも除去をすることが可能であり、相性補完は抜群です。

上記2枚ほど柔軟な運用が見込めないため、環境と相談して、採用枚数が変化するカードになりそうです。
2枚が適正な枚数に落ち着くのではないでしょうか?

魔力統轄

「エンディミオン」カードをサーチし、条件さえ揃えば追加で魔力カウンターを乗せることができるカードです。
デッキのキーカードを自由にサーチできるため、構築の柔軟性の核といえるカードです。

自身は「エンディミオン」テーマではありませんが、「エンディミオン」カードをサーチする効果であるため、実質エンディミオンといってよいでしょう。
「創世魔導王エンディミオン」からのサーチが可能であり、このカードからも相手をサーチ可能であるため、2枚だけでもリソースを循環させることが可能であり、非常に粘り強くゲームを続けられるようになっています。

相互にサーチが可能であることはデッキの安定性の面で重要であり、エンディミオンデッキの相互サーチの多さは、一時代を築いたペンデュラムテーマの「EM」を彷彿とさせるほどです。

 

魔法都市エンディミオン


魔力カウンターを追加で乗せられるフィールド魔法です。
このカードの有無でデッキの回り度合いが変わる縁の下の力持ちです。

エンディミオンデッキは魔力カウンターをフィールドに貯めておくカードが思いの外少ないため、際限なくカウンターを溜め込めるこのカードは実はかなり重要です。
テラ・フォーミングからのサーチで魔法カードのカウントを稼げるのもよいですね。

重要なカードですが、フィールド魔法の性質上、重ね引くと弱いため、2枚が適正になるのではないかと考えています。

「エンディミオン」と相性のいいカード

次は「エンディミオン」カードと相性のいいカードの紹介です。
相性の良さを図るには様々な要素がありますが、

・ペンデュラムテーマ
・魔法カード、またはそれを上手く扱えるテーマ
・魔法使い族

これらの要素を持っているものが取り込みやすいと言えるでしょう。

魔導獣

上記の要素を全て持っており、更に魔力カウンターシナジーも共有と、エンディミオンデッキと最も相性がいいテーマといえるでしょう。

主に主力として採用されるのは「魔導獣 キングジャッカル」です。
2400の打点に加えて、1ターンに1度、魔力カウンターをコストにモンスター効果をカウンターできます。
「創世魔導王エンディミオン」では対処できない範囲をカバーしてくれるため、先攻展開の強度を上げてくれます。

また、エンディミオンカードと違い、モンスターとしてフィールドに存在する場合に、魔力カウンターを貯めることができるので、展開後の魔力カウンターの受け皿としても、優秀なギミックです。

魔導書ギミック

主に「魔導書士バテル」「グリモの魔導書」「ルドラの魔導書」のみを採用した、ドローエンジンとしての採用が見られます。
1枚から、2回分の魔法カードの発動カウントを稼ぎだしつつ、2ドローできることから、回った時のパワーは高いです。

しかし、ルドラの魔導書が妨害を受けやすい点が気になり、個人的には同じドロー要素なら、後述の強欲で貪欲な壺を採用するべきだと考えています。

ルドラの魔導書が、ペンデュラムモンスターをコストにしてもドローできるなら、十分採用可能であったと考えており、現時点でも環境によっては十分採用可能なギミックといえるでしょう。

成金ゴブリン

手札交換を行いつつ、魔法カウントを増やせるカードです。
同じく、魔法カードのカウント数が重要な閃刀姫でも積極的に採用されており、そのパワーは証明されています。
デメリットの1000ライフはけっして軽くはないので、使用の際はゲーム進行をスピーディーにすることを心がけるべきでしょう。

強欲で貪欲な壺

みんなが大好きな2ドローが可能なカードです。
このデッキはエンディミオンに依存しがちであるとはいえ、サーチ手段も豊富なことから除外のデメリットはそこまで大きくないと考えます。

ペンデュラムテーマで最も重要なのは手札の中の有効牌の数であるため、手札を増やせるゴードンは基本的にはペンデュラムデッキと相性がいいです。
そのため、10枚除外のデメリットが重くないデッキなら、積極的に採用していくべきだと考えており、エンディミオンデッキでは問題なく運用できるでしょう。

ゴードン本体の被り問題はいつもつきまとうので、2枚か3枚かは環境によって決めるのが良いでしょう。

トゥーンギミック

「トゥーンのもくじ」を用いて高速でデッキ圧縮を行いつつ、魔力カウンターを貯めるギミックです。
ギミックの終着点は、エンディミオンデッキが苦手とする、強力な先攻展開への解答となる「トゥーン・サイバードラゴン」がよいでしょう。

先攻展開の補助としては、魔法カードのカウントを貯められる「トゥーン・キングダム」などもよいかもしれません。

エンディミオンデッキのゲームプラン

先攻では「創世魔導王エンディミオン」や「魔導獣 キングジャッカル」を展開して「ソフトな」盤面を作って、適度に妨害を行いつつ、相手のリソースを吐き出させます。
この際、重要なのはワンショットされないなら、ある程度、盤面が返されてもかまわない、ということです。
死なない程度に固い盤面を作り、妨害を行いましょう。

その上で、返しに「創世魔導王エンディミオン」のスケール効果から展開を行うことで、盤面に散らばったリソースを一度に刈り尽くし、改めてそのまま蓋をすることを目指します。

後手からは、他のカードで展開を行いつつ露払いを行い、最終的には気合いで「創世魔導王エンディミオン」のスケール効果を通しましょう。
破壊効果が通ってしまえば、そのまま制圧まで繋ぐことが可能になるため、特にサイド後の後手は死ぬ気で狙っていきましょう。

構築の総括

様々な要素が取り込まれるデッキであるため、かなり癖のあるデッキですが、条件さえ整えば、先後問わず高いパワーを発揮できるデッキに思えます。
特に、「創世魔導王エンディミオン」のパワーが凄まじく高く、囮からフィニッシャーまで全てこなせるのは非常にありがたいですね。

従来のペンデュラムデッキが苦手としていた神の宣告といった召喚無効系のカードも、事前に「創世魔導王エンディミオン」を展開することで露払い、カウンターのチェックが可能であることも、その他のペンデュラムデッキとの差別点でしょう。

エンディミオンデッキが相性がいいデッキ、悪いデッキ

ざっくりとした総評ですが、

スピードが遅いデッキには有利、スピードが速いデッキには不利と考えています。

遅いデッキ相手なら、ワンショットされる心配もありませんし、得意のアドバンテージゲームへ持ち込みやすくなります。
ペンデュラムデッキの中でもリソース回しが得意なデッキなので、長引く分には構いません。

「創世魔導王エンディミオン」のサーチ効果の対象は「通常魔法」であるため、制限カードの「ハーピィの羽根箒」をサーチすることも可能ですし、試合が長引けばロングゲームを得意とするデッキに勝つのは難しくないでしょう。

環境デッキの中でも、魔法を主体にロングゲームを挑んでくる、「閃刀姫」は得意とされているデッキです。
最強候補の一角に有利がつくのは嬉しいですね。

反面、早いデッキの相手は苦手と考えています。
それは前述の通り、先攻展開ではソフトな盤面になりやすく、よほど上振れなければ突破を許してしまうからです。
展開力のあるデッキと勝負する際は、後続よりも盤面の成立を意識し、よりシビアに妨害していくことが重要になるでしょう。

また、スピードが速くなくとも、相手ターンに魔法罠ゾーンのカードに触れる効果を持つカードを用意できるデッキは苦手な印象です。
具体的には、サラマングレイト・レイジを擁する転生炎獣などですね。

得意なデッキ相手は基本的には、デッキコンセプトの段階から有利なので、サイドデッキを構築する際は、苦手マッチの相性改善に枠を割くのが無難でしょう。

終わりに

以上、エンディミオンデッキの考察でした。
ストラクチャーデッキで強化されただけあって、かなり可能性を感じるデッキですね。

何を隠そう、筆者もペンデュラムデッキが大好きなので、新環境ではしばらくエンディミオンを回してみようと思います。
納得のいく構築ができたら、記事を書けるかもしれないので楽しみにお待ちください。

今回はテーマの説明で長くなってしまったので、このあたりで一区切りとし、対策編は次回とする予定です。
是非お待ちください。

それではまたお会いしましょう。

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