[遊戯王OCG]勝ちを目指すためのデッキの作り方 環境デッキになるための3つの条件

デッキ構築理論

みなさんこんにちは、ATMです。

対人戦で勝つことを意識したデッキ構築を行ったことがあるプレイヤーの方々なら、カードゲームではデッキ毎に強さ、弱さというものが存在してるということは、周知の事実でしょう。
特にデジタルカードゲームの界隈では、盛んに流行しているデッキに格付け(Tier表作成)を行っている様子が見られます。

もちろん、私も例に漏れず、環境を分析して各デッキの強さや、その他デッキとの相性から、脳内でTier表を作成することを、競技プレイの楽しみの1つとしています。

そんな私ですが、今回は、勝ちを目指すためのデッキ構築論、引いては、そのデッキが環境デッキに数えられるために最低限必要と考える3つの条件を解説していきたいと考えています

  • 自分が使いたいと考えている新しいデッキは環境入りできるのか?
  • 自分の持つデッキを環境入りさせたいならば、どういった要素を伸ばせば環境デッキと渡り合うことができるのか?
  • 最近、名前を聞くようになってきたあのテーマは本当に強いデッキなのだろうか?

新しいテーマ、デッキを研究する際には、特にこういった疑問が出てくることでしょう。
そんな時、私はデッキ選択、構築、研究を行うにあたって、これから挙げる3つの条件に照らし合わせてそのテーマやデッキを評価することが多いです。

そのため、本記事は既に環境入りしているデッキではなく、これから勝てるようにしたいデッキがある方々や、デッキの強さを判断する基準がイマイチ掴めない方々の助けになれたなら嬉しいと考えています。

また、3つの条件をフィルターとして見ることで、環境に新しく現れたテーマデッキがなぜ、環境に参入できているのかを認識しやすくなるとも感じています。

勝ちを目指す=環境デッキに勝てるようにする、ということでもあるため、必然的に本記事の内容は環境入りを目指すためのデッキ構築論と言い換えることもできます。

環境入りの定義について

そもそも一口に環境入り、と言っても環境デッキの定義は様々です。

人によっては、「環境の主流デッキの内、特定の対面にのみ有利が取れるが他にはからっきしなデッキ」を環境デッキと呼称する場合もあるかもしれませんし、またある人は、「公認大会で優勝報告があったデッキ」も環境デッキに組み込んでしまうかもしれません。

そんな中、私は長期的なトーナメント環境で一定の結果を残している、または残す可能性があるデッキを環境デッキに分類するべきだと考えています。

健全なメタゲームが形成されている場合、メタゲームの変化によって環境の主流デッキ、ベストポジションは流動的に入れ替わっていきます。
その中で、各デッキは環境デッキに相応しい器なのかを試され続けることとなります。

そのため、多くの場合、公認大会などの一発勝負の結果ではなく、複数回の入賞報告や、長期的なラウンドを経た成績などから、長期的な視野と数字をもってデッキの強さを判定し、Tier表に組み込むべきだと考えているからです。

そして、そのTier表において、Tier3~4に位置付けられれば、ひとまず環境入りと言っても差し支えないと考えています。
そのため、本記事では、遊戯王OCGにおいて、Tier3~4に位置付けるために、私が最低限必要と考える3条件を紹介していきたいと思います。

Tier3:悪くない、しかし最適化や洗練されたものではない平均的なデッキ。もしくは、最近のメタゲームの中で好まれてないスタイルを持つデッキ。

Tier4:洗練されていない、良さを引き出せていない、全くニッチである、もしくはメタゲームから脱落している一貫性のないデッキ。より上のTierのデッキに勝つためにはデッキ内のすべてのカードの役割をよく理解することを要求される。

Hearth Storneの主流Tier表作成サイト「Tempostorm」のTier定義の和訳より抜粋

環境入りするために最低限必要と考える3つの条件

この記事を書き始めた以上、勿体ぶる意味も特にないのでズバリ公開しますが、

  1. そのムーブの成立がゲームの勝敗を決定づける、またはゲーム展開を大幅に有利なものとするコンボムーブ、展開をデッキ内に有すること
  2. 条件1のパワームーブを狙うにあたって、デッキに最低限の安定性があること
  3. 増殖するGに対して、最低限の耐性があること

この3つのポイントを抑えることが、遊戯王OCGの環境にあたって、環境入りするために最低限必要な条件であると考えています。
以下、補足説明を加えます。

条件その1 パワームーブを所有すること

そのデッキが環境入りするために最も重要なポイントであり、デッキを使用する意義となる部分です。

ここの部分が弱いと環境入りは望めませんし、逆に言えば、ここさえクリアしてしまえば多少強引なアプローチになるとしても環境デッキに名を連ねることを目指すことは不可能ではないと言えるでしょう。

勝負を決めるパワームーブの必要性

そのデッキを使えば、○○という手順を踏むことで、△△といった盤面を作ることができる!!
その盤面を作ればそのゲームに勝利できる!!

といった形で、そのデッキを扱うにあたっての「明確な勝利へのビジョン」を持つことが環境デッキであるためには必要不可欠な要素です。

現在の高速化してインフレが進んだ遊戯王では、生半可なアド取りや除去能力しか持たないデッキでは、環境デッキの暴力的なアドバンテージ獲得能力の前に押し潰されてしまいます。

それに対抗するためには、どんな形でもいいので「決めれば勝ち」のパワームーブをぶつけて対抗するしかありません。

それは先攻ブン回しによる展開でも、後攻ワンキル特化でも、罠カードをガバ伏せするビートダウンでもかまいません。

一芸特化でいいので、自分の目指す強い勝ち筋を狙えるデッキを作りましょう。
トップメタになることを目指さないならば、環境入りに必要なのは勝ち筋の一芸特化であると考えています。

条件その2 安定性があること

デッキの最大値が担保された場合、次に重視されるのは安定性です。
デッキ構築にあたって安定性とは様々な視点から必要とされますが、基本的には

  • 妨害されなかった時の展開成功率
  • 妨害を受けた際のリカバリー手段の有無
  • 理想のムーブができない時の妥協盤面の強さ

この3点を重視すればよいでしょう。

妨害されなかった時の展開成功率

これは非常に単純です。
自分のデッキの回転率を高めることを意識した構築を行いましょう。

この際、必要なコンボパーツを少なくする、または必要パーツが多くてもアクセス手段を多くするなど、運によってそもそも理想のゲーム運びが行えないことをケアできるように構築を行います。

妨害を受けた際のリカバリー手段の有無

ある程度安定性が担保されたなら、実戦を想定した一人回しを行います。
実戦では相手からの妨害が想定されますが、まずは手札誘発のケアを意識した構築、練習を行うのが良いでしょう。

この際、主流な手札誘発を意識した展開ルートの開発や、妨害を受けたあとのリカバリー手段、崩しの展開パターンを備えられると、総合的には安定性は向上するでしょう。

また、仮に妨害受けても展開要素を追加することでそれらを乗り越えていけるなら、安定性の強化と展開の強化が同時に行えるため理想といえます。(※)

(※)「水晶機巧-ハリファイバー」にエフェクトヴェーラーなどの妨害を受けた際に、「緊急テレポート」のようなカードで本来特殊召喚する予定だったカードを特殊召喚することで展開を続行するといったパターン。

「緊急テレポート」はハリファイバーのリンク召喚の準備にも使えるカードであり、余った場合には追加の展開を行うことを可能としてくれる。
このように展開の前後において使えるカードは事故率を軽減し、展開力を補強する優秀なサポートになりうる。

 

また、展開の過程で相手からのメタを受けにくいのも安定性という面では立派な指標です。
これは手札誘発がクリーンヒットしにくいビートダウンデッキで特に意識するべき構築の優位性といえるでしょう。

リカバリー手段としての「指名者」シリーズ(補足説明)

環境デッキの中でも採用率の高い「墓穴の指名者」「抹殺の指名者」のような「指名者」シリーズですが、これらは考えなしに投入できるパワーカードではありません。
これらのカードを扱うためには、ここまで挙げてきた2つの条件である「パワームーブ」と「安定性」が必要となります。

通せば勝ちの動きがあり、それを狙うための最低限の安定性があってこそ、指名者を使ってそれらを強引に通していくことが正当化されるわけです。

つまり、動きを通しても勝てないデッキや、「指名者」シリーズを採用すると展開パーツが足りなくなるような安定性の低いデッキは、そもそも「指名者」シリーズを採用することすらできません。

理想のムーブができない時の妥協盤面の強さ

ブン回りではない時にどの程度の強さの盤面を用意することができるのか、という問題です。

これは極端な話になると、事故った時や初手が弱い時にどの程度あらがえるのか、ということでもあります。
カードゲームは運が絡むゲームである以上、これに関してはある程度の確率で発生する問題です。

この下振れた時の動きで何ができるのか、はたまた、下振れを生む要素を極力排除するためのカード採択はできないかなど、デッキの最終調整段階では、これらの問題を解決していくことを目指すのがよいでしょう。

条件その3 増殖するGへの耐性

実戦で対戦相手から受けうる妨害を全て想定し、対処しきることは非常に困難であり、また現実的な問題でもありません。

しかしながら、あらゆるデッキを扱うにあたって、どうしてもその存在を無視することができないカードが1枚だけ存在していると考えます。
その1枚こそが「増殖するG」です。

「増殖するG」がゲームへ及ぼす影響力は非常に大きく、対策なしでは効果の成立が実質的な死刑宣告になりかねないため、構築の段階から「増殖するG」とどのように向き合うのかを決めておく必要が出てきます。

このように、「増殖するG」の効果成立は、その他の汎用的な妨害とは一線を画す脅威であると考えているため、個別の条件として挙げています。
環境入りを目指すなら、「増殖するG」が使用される前提でデッキ構築を行い、展開ルートを用意することが大前提であるといえます。

増殖するGとの向き合い方

増殖するGとの向き合い方には、

  • 特殊召喚に頼らない展開方法を主体とし、相手の「増殖するG」のバリューを下げる(罠ビートなど)
  • 「灰流うらら」「指名者」シリーズを多く採用してそれらをドローする(オルフェゴールなど)
  • 展開を続行して、特殊召喚を多く行い、ドロー効果で相手をデッキ切れに追い込み勝利する(シンクロダーク、未界域など)

といった身も蓋もない対策方法も存在しますが、

最低限の特殊召喚回数で妨害を用意して、ターンが返ってくることを祈る

これができることが、非常に重要だと考えています。
ここについて掘り下げてみましょう。

最低限の妨害を用意することの重要性とその線引き

基本的に「増殖するG」の効果が適用されてしまった場合、そこから突っ張ることは非常にリスキーな選択肢であり、デッキ切れまで持っていけるほどの強い展開力がないデッキの場合はどこかで展開をストップしなければいけません。

この時、ノーガードでターンを返してしまうと、返しのターンにゲームに敗北してしまう確率も高くなってしまうため、なんらかの妨害要素を用意してターンを返したいところです。
しかし、ここで多くの枚数をドローさせてしまうと、せっかく用意した妨害が機能しなくなる可能性も出てくるため、バランス感覚が非常に重要になります。

実戦的に考えるならば、「増殖するG」でドローさせる枚数は極力抑えるべきです。
しかし、必要ならば、1ドローで止まっての0妨害でターンを返すより、もう1枚追加のドローを与えて1妨害を用意する、後続の攻め手となるリソースを回収する、といったプレイができるように構築を行うとよいでしょう。

重要なのは最も太い勝ち筋が何なのかを考え、それを失わないようにはどうすればいいのかを意識することです。
祈ることが最善手となる時も存在します。

このように「増殖するG」が適用されてしまった場合は、自分だけでなく、相手の動きも同様に弱いことを祈り、最低限のドロー枚数で妨害を構えてターンを渡すことがトータルで見た時に勝ちに近づきやすい行動になると考えています。

そのため、3ドロー以上を与えるならば、1妨害以上の価値を出せる展開をできるように構築した方が良いでしょう。

また、罠カードなど、既に有効な妨害要素を用意できているなら、無理に動かずにそれらの妨害要素を添えてターンを返すことも可能です。
このように「増殖するG」への対抗策として、優秀な罠カードを採用するということも有効な構築方法であるといえます。

実際の「増殖するG」との付き合い方の例

環境の主流デッキの1つである「オルフェゴール」を例に挙げてみましょう。
「オルフェゴール」は本来、「増殖するG」が適用されると展開が弱くなってしまうデッキです。

しかし、このデッキは「灰流うらら」「指名者」シリーズをフル採用しており、「増殖するG」への解答となるカードがメインデッキに9枚も採用されています。

また、万が一、上記の対策カードを引けず「増殖するG」が適用されてしまったとしても、2ドローを与えることにはなりますが、ガラテア⁺クリマクスの盤面を作ってターンを返すことが可能であり、2ドローと引き換えに質の高い1妨害と後続の確保に成功します

このように、複数の方法で「増殖するG」への対処法を有していることも「オルフェゴール」が環境デッキとして長く活躍できる要因の1つであると考えられます。

まとめ

ここまで述べてきたように、

  • デッキの強みとなるパワームーブ(最重要)
  • デッキの安定性
  • 増殖するGへの最低限の耐性

この3点を抑えることができれば、ひとまずデッキの完成度は及第点となり、環境デッキにも勝負を挑めないこともないレベルに到達できるでしょう。

そのため、勝てるデッキ構築を目指す際は、ひとまずはこの3点を満たすことを目指して構築を行うのが良いのではないかと考えています。

しかし、これはあくまで環境入りを目指すための最低条件、つまり、環境デッキに参入する機会を掴むための最低限の条件でしかありません。
いわば、アマチュア野球の選手が、プロの2軍に入るために必要な最低限の要素であるため、プロ入りした後に、その選手がプロとして活躍できるのかはまた別の問題であるといえます。

最後に取り上げた「環境に参入した後に環境デッキとして生き残るために必要とされる条件」については後日、別の記事を作成する予定です。
本記事を楽しんでいただけたならば、続編に期待していただけると嬉しいです。

また、本記事を読んでの感想や疑問点がありましたら、積極的に答えていきたいと考えています。
そういった方は、このブログのコメントや、Twitterアカウントに連絡していただけると反応しやすいのでそうしていただけると嬉しいです。

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